テレアポで受付突破できない背景には明確な理由が存在します。適切な準備と戦略を立てれば、受付突破の確率を大幅に向上させることも不可能ではありません。そこで今回は、テレアポで受付突破するためのコツを、具体的なトークスクリプトとあわせて紹介します。
目次
テレアポで受付突破できない理由とは?
テレアポでなぜ受付突破が難しいのか、その主な理由を外的要因と内的要因に分けて考えてみましょう。多くの場合、相手側の状況や対応能力による外的要因と、電話をかける側のアプローチや準備に関連する内的要因が絡み合っています。これらの要因を理解することで、受付をどう攻略すればよいかより効果的な戦略を立てることができるようになるでしょう。
外的要因その1:電話のタイミング
受付突破が難しい外的要因の一つとして、電話をかけるタイミングがあります。業務の流れや忙しさは一日の中で変動し、そのタイミングによって受付の対応も大きく変わります。特に、業務開始直後や昼休みの直後は、担当者がほかの業務に集中していることが多く、テレアポに対して丁寧に対応している暇がないのが実情です。そのため、これらの忙しい時間帯にテレアポを行っても、受付突破のハードルは相当高くなってしまいます。
一方、午前中の中盤や午後の早い時間など、比較的落ち着いている時間帯を選んで電話をかけることが、受付突破の確率を高める鍵となります。
外的要因その2:受付のスキルと経験
相手側の受付担当者がどれだけ経験豊富で、業務を効率的にこなしているかも、テレアポの受付突破を難しくする理由の一つです。
受付担当者の役割とは、会社や組織の最前線として、電話を通じて外部からの問い合わせや連絡を最初に受けることです。このため、彼らは日々、数多くの連絡を効率的に処理するためのスキルを磨いています。特に経験豊富な受付担当者ともなると、電話の内容からその重要性や緊急性を瞬時に判断し、会社にとって価値のある連絡かどうかを見極める能力に長けています。
このような担当者に当たった場合、無関係、もしくは、優先度の低い営業電話はすぐに遮断される可能性が高くなります。
内的要因その1:相手に警戒心を起こさせる
テレアポで受付突破が難しい内的要因の一つは、受付に警戒されることです。なぜ警戒されるかというと、まず、こちらの準備不足が挙げられます。相手企業に関するリサーチを事前に十分に行っていないと、電話を受けた受付担当者は、こちらが提供する情報が自社にとって価値がないと判断し、一方的な営業と見なしてしまうからです。
また、テレアポを行う側の対話の技術不足も大きな要因です。アプローチが強引であったり話にまとまりがなかったりすると、受付担当者の警戒心を一層強めてしまいます。
内的要因その2:話の内容と伝え方に問題がある
話の内容が相手にとって関連性が低かったり、具体性に欠けていたりすると、受付担当者はその電話が自社にとって無価値と判断します。たとえ有益な提案だとしても、それが相手の現在の課題やニーズに即していなければ、価値ある情報とは受け取られません。このため、電話の内容は事前にしっかりと計画し、相手企業の状況に合わせてカスタマイズしておくことが大切です。
また、伝え方も大切です。たとえば、説明が不必要に長かったり、言葉遣いが不適切だったりすると、受付担当者は話すだけ無駄と早々に判断するでしょう。プロフェッショナルなビジネス関係では、クリアで簡潔なコミュニケーションが常に求められます。したがって、テレアポで受付突破するには、事前にトークスクリプトを用意するなどして、ポイントを絞って効果的に伝えられるよう努めましょう。
テレアポの受付突破率
テレアポの受付突破率は、平均で約20%程度とされています。これは、オペレーターの技量や経験に依存する部分が大きく、未熟なオペレーターではこの数字が10%以下にまで低下することも珍しくありません。
受付突破率に影響を及ぼす要素としては、オペレーターのコミュニケーションスキルのほかに、事前の準備とターゲットの選定が挙げられます。テレアポを行う際、事前の市場調査やターゲット企業の現在のニーズに合わせた情報の収集と、それに合わせてトークスクリプトを用意することなど、事前準備が不可欠です。
たとえば、特定の製品やサービスがその企業の課題解決に直接寄与する可能性がある場合、その点を明確に、かつ、簡潔に受付に伝える必要があります。このような具体的かつ関連性の高い情報を受け取った際、受付担当者もそれが会社にとって価値ある連絡であると判断しやすくなるからです。その結果、適切な部署や担当者に電話をスムーズにつないでくれる可能性が高まります。
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テレアポで受付突破するために重要な5つのコツ
テレアポで受付突破するためには、重要なポイントがいくつかあります。受付を確実に突破するための5つのコツを紹介するので、電話の際はこれらのコツを実践してぜひ成功率を高めてください。
コツその1:電話をかけるタイミング
テレアポで成功を収めるためには、受付担当者に電話をかけるタイミングが非常に重要です。適切なタイミングを見極めることで、受付突破の確率を大幅に向上させることが可能になります。冒頭に述べたように、業務開始や昼休みの直後は避けるべきです。代わりに、午前中の中ごろ(10時~11時半)や、午後の中ごろ(14時~15時)がおすすめです。多くの職場で業務が一定の区切りを迎え、次のスケジュールへ移行する時間帯に当たるため、受付にもテレアポを受け入れる余裕があるでしょう。
また、電話をかける曜日としては、月曜や金曜などの週始めや週末よりも、週の中盤、水曜日や木曜日がおすすめです。週初めや週末は忙しい企業が多いですが、そのような企業でも、水曜や木曜になると比較的余裕を持って電話対応ができるはずです。
このように、テレアポは受付の負担が少ないタイミングで行うことで、受付突破の成功率を高めることができます。
コツその2:相手の興味を引くフレーズで始める
テレアポで受付を突破するには、電話を受けた瞬間から受付担当者の関心を引き、好印象を与えることが大切です。単に「商品を紹介したい」や「アポイントメントを取りたい」といった一般的な切り出し方ではなく、相手の興味を引きつけるような工夫を凝らした開始フレーズが求められます。
たとえば、最初に「ご担当者様へ確認すべき事項がございますので、お繋ぎいただけますでしょうか?」「先日お送りしたメールについて補足説明をさせていただきたいので、〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?」などのフレーズは、具体的な話題や目的を伏せつつ、必要性を感じさせるために活用できるとよいでしょう。
直接的な営業目的を隠しつつ、受付に重要な連絡であると捉えさせ、スムーズに担当者に取り次いでもらいやすくなります。具体的な内容を明かさず、話が重要であることを強調するのがコツです。これを踏まえてトークスクリプトを作るときは内容を考えましょう。
コツその3:話のテンポや声のトーン
テレアポでは、話す速さが非常に重要です。早口すぎると相手に圧迫感を与えてしまい、情報を正確に伝えることが難しくなります。一方で、遅すぎる話し方は退屈さを感じさせたり、話に緊張感がなくなるリスクが高いです。理想的なのは、落ち着いていて、かつ、一定のリズムを保った話し方です。それができると、聞き手に安心感を与えつつ、内容をしっかりと理解してもらうことができます。
声の高低や強弱も、テレアポの成功に大きく影響します。穏やかで温かみのあるトーンは、電話を受ける受付担当者の第一印象を良くし、話の中で重要な部分を際立たせるために、特定のポイントで声のトーンを変えることも効果的です。ただし、過度に感情的になると逆効果になるため、落ち着いたトーンを保つことが重要です。
コツその4:担当者を指名する
より確実に担当者につないでくれる確率が高まる方法は担当者の名前を出して指名することです。当たり前のことですが、担当者名を出すことで既に自社と取引のある相手だと思ってくれます。企業の中には代表者だけでなく、役職のついている人もWeb上に公開している場合があります。その他に、担当者がLinkedInやFacebook、Twitterなどに登録している場合は、そこから情報を調べることもできます。そのように相手の氏名を獲得できた場合は、ぜひ指名をして繋いでもらいましょう。
コツその5:トークスクリプトの準備をする
トークスクリプトとは、 架電をする際の会話の流れが記載されている台本のことです。トークスクリプトは様々な場面を想定して会話のフローを組み立てますが、受付突破の際にも役立ちます。受付突破した際の言い回しや相手の反応を音声データなどで確認し、オペレーター同士で情報共有しながら最適なトークスクリプトを作成しましょう。
テレアポの受付突破で使える具体的なトークスクリプトの内容
テレアポの受付突破で使用できる具体的なトークスクリプトを紹介します。これらのスクリプトは、相手の受付担当者に対して明確な目的を伝え耳を傾けてもらうために効果的です。
担当者にスムーズにつないでもらうためのトークスクリプト
担当者につないでもらいたいときは、「お世話になっております。ABC株式会社の〇〇と申します。お忙しいところ申し訳ありませんが、△△についてお伝えしたいことがございまして、✕✕様にお繋ぎいただけますでしょうか?」という形で、自己紹介と同時に電話の目的を明確にします。内容についての前置きが長くなると、営業電話だと判断される確率が高くなってしまうので、電話の冒頭で簡潔に伝えるように意識しましょう。
受付に用件を尋ねられたときのトークスクリプト
担当者につないでもらう前に、受付に電話の用件を尋ねられたときは、「実は、最新のITソリューションについて詳しくご説明させていただきたく、お電話させていただきました。」「〇〇のコスト削減についてのお話なのですが」などと伝えるとよいでしょう。用件の内容と連絡の意図を明確にしたアプローチであり、受付担当者だけでは判断できない要件となると、担当者につなぐのが適切だと判断してもらいやすくなります。
テレアポで受付突破するためのには準備やノウハウが大切
テレアポで受付突破するためのコツについて解説し、あわせて具体的なトークスクリプトの内容も紹介しました。受付突破を成功させるには、適切なタイミングで接触し、興味を引く開始フレーズを用いることが重要です。また、丁寧かつ明確な言葉遣いで自身の意図を正確に伝え、相手の警戒心を和らげることに努めましょう。ここで紹介したコツを実践することで、テレアポの受付突破率が高まるでしょう。
セリーズ(Selly-s)の「リードコンシェル」では、受付突破の豊富なノウハウを持ち合わせたスタッフが在籍し、テレアポにチャレンジしたいが「リソースが足りない」「ノウハウがない」とお悩みの企業様のサポートを行っています。また、テレアポにかかりきりでコア業務に集中できないという方向けに、認知拡大や顧客との関係性向上など、継続的なアプローチをサポートすることも可能です。スムーズな営業活動ができる環境を作りたいとお考えでしたらぜひ一度ご相談ください。