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営業成約率を平均値より高める方法を解説!成約率が上がらない要因や注意点も紹介

営業において企業の利益をアップさせるために最も重要なのが、営業成約率の向上です。そこで、この記事では営業成約率を平均値より高める方法を解説します。成約率が上がらない要因や注意点も紹介しますので、営業成約率向上の参考にしてください。

営業成約率とは

営業成約率とは、営業活動において提案したことが成約に結びつく割合を示す指標のことです。100件のアポイントが取れ、商談をした際に20件の契約が取れたとします。この場合の営業成約率は2割ということになります。このように営業成約率を求めることは以下のような判断材料として役立ちます。

効果的な営業ができているかどうかを判断できる

営業成約率は、営業担当者がどのようなアプローチをしているかを判断するのにも役立ちます。クロージングにまで至った割合が高い(営業成約率が高い)場合、提案が顧客の興味関心を高めるものであり、効果的に営業を行っているということになります。対照的に、営業成約率が低いと、アプローチの仕方やクロージングまでの導線に問題がある可能性があります。

収益構造の改善に役立つ

営業担当者が様々な工夫を行い活動していたとしても、マーケティングに問題がある場合もあります。その場合、マーケティングと営業との連携状況を確認する必要があります。営業成約率からマーケティングから営業活動のフローを見直すことができる場合もあるため、、結果的に営業効率を高め、収益の改善が見込めるようになります。

営業成約率の平均値

営業成約率の平均値は、一般的に30〜50%程度と言われています。とはいっても、業種、商材、アプローチの方法によって営業のハードルの高さや、成約率も異なります。メールによる営業の場合、メールをチェックしてもらえる確率は全体の20%前後と言われています。

成約率が低いのは住宅業界です。販売単価が非常に高くなるため、営業成約率の平均値は10%前後と、一般的な平均値を下回る傾向が見られます。

営業成約率を計算するには

営業成約率は、営業担当者が行った提案数に対して、実際に契約が成立した数の割合を計算することで求められます。営業成約率の計算式は、営業成約率(%)=(成約数÷提案数)×100です。例えば、営業担当者が20件の提案を行い、そのうち10件がクロージングまで結びついた場合、営業成約率は10÷20×100 = 20%となります。

営業成約率からわかること

営業成約率は、営業活動の評価や改善のための重要な情報源になり得ます。成約率が高い場合は営業戦略が効果を発揮していることを表しており、逆に低い場合は提案や営業手法を見直す必要があります。

営業成約率が上がらない要因

営業成約率が上がらない要因として、リード育成の不足、顧客ニーズの把握の不足、提案の質の低さ、クロージングのタイミングという4つの理由が考えられます。自社の状況が4つのうちどれかに当てはまっているなら、営業戦略の見直しが必要になるかもしれません。

リード育成の不足

リード育成(リードナーチャリング)とは、見込み顧客に対して、すぐに営業をかけるのではなく、顧客にとって役に立つ情報を先に提供し、購買欲を高めるアプローチ方法です。
リード育成が不足するということは、顧客が熱量の低い状態であるということなので、その状態の見込み顧客に対して営業をかけても結果的に成約につながらずに成約率が低下してしまいます。つまり、見込み顧客が興味を失ったり、他社に流れたりしてしまう可能性があるということです。営業成約率がなかなか上がらない場合には、リード育成がしっかりできているかどうかを分析する必要があります。

顧客ニーズの把握不足

顧客のニーズや課題を正確に把握できていない場合、提案内容が顧客の期待に沿わず、成約に結びつきません。顧客の要望や問題点をヒアリングし、適切な提案を行うことが重要です。この点でさらに気を付けておきたいのが、営業活動を各担当者に任せきりにしてしまうことです。営業活動を属人化させずにノウハウや顧客ニーズなどの情報を適切に共有することができれば、チーム全体の成約率アップにつながるでしょう。

提案の質の低さ

提案内容が魅力的でない場合や他社と比較して自社の優位性が明確ではない場合、クロージングの段階で断られてしまうことがあります。最後まで気を抜かない姿勢が大切です。提案の質を高め、顧客にとってのメリットを明確に示す必要があります。営業担当者が提案力を高めるためには、営業部内で情報を共有し、体系化することが成功の鍵を握ります。成果を上げている営業担当者の成功事例を分析し、営業トークを参考にすることで、営業スキルアップを望めるでしょう。

クロージングのタイミング

クロージングのタイミングが適切でない場合、成約に至らないことがあります。顧客が関心を持っているタイミングでクロージングを行うことが効果的で、営業担当者がそのタイミングを把握することも必要です。比較的経験の浅い営業担当者は、成功している営業担当者のクロージングスキルを学び、それを真似ることで、クロージングを成功に導きやすくなります。

営業クロージングの例文やポイントについてはこちらの記事をご覧ください

営業クロージングとは?成約率UPのための例文やポイントを紹介

営業成約率を高める4つの方法

営業成約率を高めるためには、顧客の心理を分析し把握すること、営業目的の細分化、トークスクリプトの改善、営業プロセスの可視化という4つの柱をしっかり立てる必要があります。具体的にそれぞれの方法を解説します。

顧客の心理を分析し把握する

顧客の心を読むことはできませんが、顧客の心理状態を把握することは可能です。相手の心理を理解することで信頼関係を築けるため、それが営業のアプローチにつながります。相手が何を欲しているのか、今は話を聞きたい状態なのか、それとも話を聞いて欲しい状況なのかを理解すると、アプローチの仕方が大きく変わってきます。

話を聞いて欲しい場合は、顧客の話題は自分のことかもしれません。もし相手が話したいという気持ちでいるのであれば、まずは話を聞く姿勢を示すようにしましょう。このような心理状態の時に提案しても、断られてしまう可能性が高くなります。
相手がサービスや商品の話を聞きたい場合もあります。例えば、商品についてさまざまな質問を投げかけてくる場合がそれに当たります。その場合には、どのような疑問を持っているのかを聞き出して、答えを提供してください。自社の商品やサービスがどのように問題解決に役立つのかを示すことで、クロージングにつながる可能性が高くなります。

営業目標を細分化し設定する

営業活動における目標を具体的に細分化することで、営業担当者は行動しやすくなります。例えば、アプローチの回数や商談した数、解約率を数値化して、それを元に目標を設定します。このように目標を細分化することは、最終目的地に至るまでのマイルストーンのような役割を果たしてくれます。達成感が味わえるだけでなく、次の目標につなげたいという意欲が増します。
小さな目標を設定することで、それぞれの問題点が明らかになります。問題点に気付いたなら、それぞれの問題を解決することによって営業効率の改善が見込めるうえに、具体的な行動計画を立てやすくなり、成果につながります。

営業のトークスクリプトを改善する

トークスクリプトの改善で、顧客のニーズに応じた適切な提案ができるようになります。トークスクリプトとは台本のようなもので、アポイントを取る際などに活用できるツールです。
顧客が抱える課題や関心事を理解し、それに対して効果的な解決策を提供するアプローチをトークスクリプトに盛り込むようにします。営業部内でトークスクリプトを共有できるようにして、適時内容を改善していくことができれば、常に最適化されたトークスクリプトを使用でき、営業部全体の営業スキルも向上します。

営業プロセスを可視化し共有する

営業プロセスを明確にし、チーム全体で共有することで、どの部分が成約率向上の足かせになっているかを把握しやすくなります。ポイントは、営業プロセスを図式化し、フローチャートなどを使って示すことです。マインドマップなどを活用して営業プロセスを可視化できれば、営業担当者全員が理解しやすくなります。
プロジェクトを管理するためのMAやSFAなどの顧客関係管理や営業支援ツールを活用するという方法もあります。こうすることで、営業プロセスが可視化され、把握しやすくなります。

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営業成約率を高める際の注意点

営業成約率を高める際には、現状の課題や問題点を把握する必要があります。顧客の課題やニーズを把握しているか、顧客からの問い合わせに対するレスポンスはどうか、クロージングは適切なタイミングを取っているか、といったことです。以下の注意点を確認し成約率向上のための準備を行いましょう。

顧客課題のヒアリングを優先する

営業活動では、顧客の課題やニーズを正確に把握し、顧客のニーズに合わせた提案を行うことが重要です。そのためには、顧客へのヒアリングを積極的に行うことが大切になります。顧客との会話から要望や問題点を聞き出すことで、相手のニーズを把握できるようになるでしょう。問題点とニーズが明らかになったら、その解決策を自社の製品やサービスと結び付けて提案しましょう。

顧客へのレスポンスは迅速に行う

顧客から寄せられる質問もしくは要望について、スピーディに対応することが大切です。迅速なレスポンスは顧客に良い印象を与え、購買意欲を高めることにつながります。逆に、回答が遅れたり、全く回答しなかったりすると、顧客に不信感を抱かせてしまうことになりかねません。その場で成約に至らなかった場合でも、その後のリードナーチャリングにつなげるために顧客の信頼を得ることは重要になるため、常に迅速な対応を心掛けましょう。

クロージングのタイミングを見極める

営業成約率を上げるために大切なのがクロージングです。クロージングのタイミングを誤ると、成約につながらず失敗に終わってしまう可能性が高くなります。顧客が関心を持っているタイミングでクロージングを行うことが効果的です。このタイミングを見極めるには、相手の話す内容や提案に対する反応を常にキャッチアップすることが重要です。
顧客の身になって考える姿勢も必要です。商品やサービスを売り込みたいという強い気持ちが優先してしまうと、顧客から嫌がられてしまうかもしれません。それを避けるために、相手の心理をよく見極めてください。

成約率が上がらない要因から対策して営業成約率を高めよう

営業成約率の平均値について解説し、成約率をより高める方法や注意点について紹介しました。営業成約率を高めるためには、顧客のニーズを把握して、相手の状況に合わせてクロージングへと結びつけることが重要です。成約率が上がらない要因を特定し、適切な対策を講じることで、営業成約率の向上を目指しましょう。
また、リードナーチャリングの重要性も忘れてはいけません。商品やサービスの売り込みよりも、まずは相手に役に立つ情報を提供して、相手の関心を掴み見込み確度を高めることを優先させましょう。顧客のニーズをヒアリングしそれに合った情報提供を続けることがリードナーチャリング、そして成約率アップ成功の鍵です。

セリーズ(Selly-s)の「リードコンシェル」では、「共感しながら相手の話を聞く力」に長けたスタッフが相手の本音を読み取り適切なヒアリングでニーズを喚起し、お客様の提案機会を創出いたします。また、ハウスリストに対し、メルマガ配信や電話アプローチなど継続的なインサイドセールス活動を実施し、認知拡大や顧客との関係性向上など、スムーズな営業活動ができる環境をつくるサポートも行っております。営業活動のお悩みがありましたら是非一度ご相談ください。

この記事の投稿者

新井 学(Manabu Arai)
2015年創業のインサイドセールス支援会社、株式会社ビズリンクスの代表。
営業オンラインアシスタント『セリーズ』、リード獲得サービス『リードコンシェル』を運営。 インサイドセールス、マーケティング、クリエイティブと企業成長を支えるビジネスサイドを幅広く支援。
法人営業20年、前職ではワークスアプリケーションズの営業責任者を務めるなどエンタープライズセールスの経験も豊富。
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