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スタートアップ企業が取り組むべき営業方法|新規顧客を獲得するコツを紹介

スタートアップ企業は多くの場合、ネームバリューやブランドイメージを利用した営業が難しいという課題を持っています。今回の記事では、そんなスタートアップ企業だからこそ取り組むべき営業方法と、新規顧客を獲得するコツを紹介していきます。

スタートアップ企業と大手企業の営業の違い

事業をスタートさせたばかりのスタートアップ企業と大手企業の間には、知名度やノウハウをはじめとしたさまざまな違いが見られます。それぞれの営業手法にどのような違いと影響を及ぼしているのか、基本的な部分を見ていきましょう。

知名度・ブランドイメージの大きな違い

スタートアップ企業と大手企業における営業の違いとしてまず挙げられるのがネームバリュー、ブランド力の違いです。大手企業の場合、すでに名前が広く知られ、提供するサービスや商品に対して一定のブランド力や信頼が伴っています。顧客獲得や売上アップを目指す際には、これらの土台を最大限に活かしたアプローチが問われます。多くの人が会社名とどのような事業内容かを知っていることを前提にマーケティングを行っていくことになります。

それに対しスタートアップ企業の場合は、知名度はほとんどなく、そもそもその会社がどのような事業を行っているのかわからない状況で商品・サービスを売り込んでいく必要があります。そうなると商品・サービスだけでなく会社そのものも売り込めるような施策を行う必要がでてきます。この知名度・ブランドイメージの違いはマーケティングや営業活動において非常に大きな差となってきます。

ノウハウの蓄積が違う

さらに大手企業の場合、営業のノウハウも蓄積されており、そのためのプロセスや人材配置なども整備されています。商品・サービスを新たに販促することなった場合、すぐに戦略立てから営業をスタートすることができ、しかもマーケティング部門との連携がとれた状態で効率よく動くことも可能です。

この点でもスタートアップ企業・ベンチャー企業はノウハウがないためにマーケティングと営業が連携を取れる環境を整備したり、実際に動き始めるまでに時間がかかってしまう傾向が見られます。そのため、スタートアップ企業においては、このような土台づくりから実行していく必要があるため、大手企業と比較して少々不利な立場にあるといってもよいかもしれません。

ただし、必ずしも不利なだけでなく有利な面もあります。目まぐるしく変化する現代のビジネスシーンでは営業手法においても時代のニーズに合わせて柔軟に対応していく必要があります。大手企業が培ってきたノウハウが通用しないといったケースも起こり得ます。逆にスタートアップ企業は過去の実績・ノウハウに縛られず大胆・斬新なアプローチをとりやすいため、かえって大きな成果を挙げるチャンスに恵まれているとも言えるのです。そのため、このメリットをいかにうまく活かして新規顧客獲得に結びつけることができるかが成否を決める鍵となるでしょう。

スタートアップ企業の新規顧客獲得の重要性

スタートアップ企業は経営を軌道に乗せるためにも、まず新規顧客を獲得する必要があります。しかしそれは単に売上を伸ばしていくためだけでなく、企業としての経営基盤を固めていくうえでも重要な意味を持っています。そんな重要性について具体的に見ていきましょう。

知名度とブランドイメージ構築にも繋がる

起業・参入したばかりの企業はまだ既存の顧客も、知名度も、信頼もなにもない状態なので、ゼロから新規顧客を獲得して事業規模を拡大していく必要があります。このような状況下で新規顧客を獲得していくということは、安定した売上を維持するための土台作りであると同時に企業の知名度やブランドイメージを向上させる手段でもあります。

できるだけ多くの新規顧客を獲得することができればそれだけ会社の知名度がアップすることになり、話題性が高まればどんどん企業や商品・サービスに関する情報が拡散していきます。新規顧客がどれだけリピーターとなってくれるかもマーケティングにおいては重要ですが、スタートしたばかりの企業の場合には、まずできるだけ多くの顧客を獲得し知名度を広げていくことが優先事項となるでしょう。このような点からすでにある程度の知名度や実績を獲得している企業よりも新規顧客獲得の重要性が高くなります。

新規顧客獲得を通してノウハウの蓄積が可能

大手企業との違いの部分でも触れましたが、営業活動を通して社内でそのノウハウや環境を構築していくことが求められます。外部の企業との信頼関係の構築、社内のマーケティング部門との連携や営業プロセスの構築などを新規顧客を獲得するための活動によって少しずつ蓄積していくことができます。

そして新規顧客獲得を通して自分たちの企業にとってもっともコアな顧客層を絞り込んでいく機会も得られるでしょう。自分たちのターゲティングと実際の顧客層の間でズレが生じることもよくあることなので、実際のマーケティング・営業活動を通してそれを確認・微調整していくことも可能です。

また顧客からのフィードバックを通して営業手法をブラッシュアップする機会も得られます。創業したばかりの企業の営業活動はノウハウを蓄積する機会として捉えると良いでしょう。

スタートアップ企業が取り組むべき営業方法

スタートアップ企業にはゼロから新規顧客を獲得して営業活動を行っていかなければならないマイナス面と、既成の概念にこだわらない大胆かつ積極的なアプローチができるプラス面の両方があります。そんなスタートアップ企業ならではの効果的な営業手法を取り上げます。

自社メディアを活用した積極的な発信

スタートアップ企業がまず取り組むべきマーケティング方法は、やはりネットメディアを活用したアプローチでしょう。テレビCMや広告をはじめとした従来の手法では大手企業にかなわない面もあり、予算の問題もついてまわります。しかしネットメディアならより低予算で行うこともでき、やり方一つで一気に広い範囲に情報を拡散させるチャンスも得られます。

このネットメディアを活用したマーケティングのポイントは、自社メディアを持つことです。公式サイトはもちろん、SNSやブログ、Youtubeなどの動画配信サイトを開設したうえで積極的な情報発信をしていきます。自分たちで自由に情報配信ができるメディアを確保することでつねに鮮度の高い情報を発信できます。しかもそのメディアを通してファンを獲得することで新規顧客だけでなく将来的にリピーターになってくれる見込み度の高い顧客の獲得にも役立てることができます。

また、ホームページやブログから集客をおこなうためには、SEOに取り組むことも重要です。SEOとは、GoogleやYahooなどの検索エンジンの検索結果で、Webサイトを検索結果で多く露出させる為の取り組みです。課題を持つ企業担当者が検索をした際に、自社商品・サービスのページを上位表示させることができれば、中長期的な見込み顧客の集客へと繋げることができるでしょう。

従来の手法も有効活用する

従来から様々な企業が行っている手段も欠かせません。特に飛び込み営業とテレアポは効果的な手法です。どちらも昔から行われていた手法だけにスタートアップ企業の中では「時代遅れ」なイメージをもたれがちです。しかしまだ知名度が低い企業だからこそこのような積極的な売り込みで「まず名前を覚えてもらう」やり方が大きな意味を持ちます。

また、メール営業も効果的な場合があります。メール送信は、一度に多くの顧客に情報を発信できるという点はメリットですが、スタートアップ企業は顧客リストを用意する際に件数が少なくなりがちな点がデメリットになります。まずは、他の施策で獲得した顧客情報から対象をピックアップしてから取り組むべき施策といえるでしょう。

従来のようにこれらの手法のどれかだけに依存したアプローチではなく、他の手法を組み合わせつつ有効活用していく、多面的なアプローチもスタートアップ企業の営業では非常に重要になってくるでしょう。

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スタートアップ企業の営業に必要な戦略

これからマーケティングの手法や環境を築き上げていく必要があるスタートアップ企業の場合、短期・長期両面における戦略性が重要になってきます。自社なりのマーケティング手法を構築していくためにどのような戦略が求められるのかを見ていきましょう。

スタートアップだからこそ可能な大胆さを積極性を取り入れる

スタートアップ企業におけるマーケティングでは、大手企業との違いでも少し触れたように過去のノウハウがない分柔軟な対応ができる点が特徴として挙げられます。そのため、担当者のアイデアを積極的に採用しつつ、大胆なアプローチをとってみましょう。スタートアップ企業の営業職の魅力としてスタッフひとりひとりに裁量権がある、あるいは成果を出すことで昇給・昇進のチャンスが得られやすい点がよく挙げられます。こうした環境でスタッフひとりひとりが積極的かつやる気を持って業務に取り組める環境づくりそのものが重要な戦略となります。

ノウハウ不足をデータの分析と有効活用で補う

その上でより具体的な戦略を取り入れていくために、必要なのがデータの有効活用です。スタートアップ企業だからこそ、参入する分野の市場の動向の分析が必要不可欠であり、競合企業の分析、比較なども重要になってきます。市場調査の際には、3C分析のフレームワークを活用すると効果的です。3C分析は、市場・競合と自社を整理分析する手法です。
このような市場分析のデータをもとに自社の立ち位置や強み、課題点などを見出し最適なターゲティングやアプローチを決めていきます。ペルソナは合っているか、マーケティングや営業戦略の方向性は合っているかも意識してデータを収集し分析しましょう。

営業プロセスの構築と効率化

データ分析のフィードバックを元にマーケティングのフローと合わせて営業プロセスの最適化も目指しましょう。顧客選定は正しかったのか、それに伴うアプローチ方法はどのようなものが良いのか、商談ではどのような提案が効果的か、自社メディアを活用する際にはどのような路線で行うのかなど。市場や顧客によって変化する状況に柔軟に対応することで、一定の成果を挙げることができる環境にすることができます。
また、営業やマーケティング活動を効率化させるために必須なのが、MACRMSFAなどのツールです。これらのツールを自社の状況に合わせて選択することで営業活動が格段に変わります。ですがこれらのツールの運用にはコツがいるため、アウトソーシングも視野に導入の検討を行いましょう。

新規顧客獲得で重要なのは最適な営業方法の選択
スタートアップ企業が新規顧客を獲得するための営業方法と戦略について解説しました。業種や市場の動向によっても対策が変わってくるため、基本的なポイントを踏まえつつ、状況に応じて臨機応変に対応できる柔軟な環境を整えましょう。

オンラインアシスタントサービス「セリーズ(Selly-s)」では、テレアポとは異なる独自のフローで新規顧客の安定的な獲得や見込み度の高いホットなアポイント獲得が可能です。フォロー架電やメルマガ配信も同時に行い、顧客の興味関心度を引き上げるなど幅広い営業支援を行っています。新規顧客の獲得でお困りの方は、是非一度ご相談ください。

この記事の投稿者

新井 学(Manabu Arai)
2015年創業のインサイドセールス支援会社、株式会社ビズリンクスの代表。
営業オンラインアシスタント『セリーズ』、リード獲得サービス『リードコンシェル』を運営。 インサイドセールス、マーケティング、クリエイティブと企業成長を支えるビジネスサイドを幅広く支援。
法人営業20年、前職ではワークスアプリケーションズの営業責任者を務めるなどエンタープライズセールスの経験も豊富。
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