電話を使った顧客対応は主にアウトバウンドコールとインバウンドコールに分類することができます。自社から能動的に電話し、顧客と直接通話する「アウトバウンドコール」は、特にBtoB取引の新規顧客開拓や既存顧客への新提案で活用されています。
今回はアウトバウンドにフォーカスし、アウトバウンドコールの概要、テレアポ・インサイドセールスとの違いや活用の方法について解説します。
目次
BtoBにおけるアウトバウンドとは?
BtoBにおけるアウトバウンドとはどのようなものなのか、メリットとデメリットも合わせて解説します。
・アウトバウンドとは
別の会社に自社の顧客になってもらうためのBtoB営業で欠かせないのが、アウトバウンドです。アウトバウンドとは、契約を交わしたり、自社に興味を持ってもらいリード(見込み客)になってもらったりするために、自ら別の会社に対してアプローチをかけることを指します。対義語であるインバウンドとは、顧客が必要とする情報やコンテンツの発信を行うことで自社に興味を持ってもらい、問い合わせを増やすことです。
インバウンドのメリットとデメリット
インバウンドを採用する場合、自社サイトなどの問い合わせを増やすための導線が強くなれば、最小限の効率で問い合わせを増やせます。一方で、インバウンドのための導線が一朝一夕で急激に育つなんてことは、よほど知名度のある会社でない限りまずあり得ません。そのため、インバウンドに取り組み始める初期の段階では結果がついてこないことが多く、即効性を期待する会社向きではありません。
アウトバウンドのメリットとデメリット
アウトバウンドを自社で行う場合のデメリットは、ノウハウを持っている経験者がいないと成果が出にくい点です。しかし、ノウハウを持っている経験者に任せた場合、短期間で大きな成果を得られる可能性も十分にあります。2020年のコロナウイルス流行により、営業担当者の飛び込み営業がやりにくくなるという事態も起こりましたが、飛び込み営業なしでも他社に自社のよいところをアピールすることは十分可能です。
アウトバウンドコールの種類
アウトバウンドコールは飛び込み営業以外の定番の手法で、いわゆる営業電話のことです。営業電話はターゲットや目的によっていくつかの種類に分けられ、難易度はそれぞれ異なります。
新規顧客へのコール
アウトバウンドコールは飛び込み営業以外の定番の手法で、いわゆる営業電話のことです。営業電話はターゲットや目的によっていくつかの種類に分けられ、難易度はそれぞれ異なります。
既存顧客へのコール
自社の商品を購入済みだったり、サービスを契約済みの既存顧客に対する電話はハードルがやや下がります。新たな商品やサービスの売り込みも成功しやすいのですが、新規顧客獲得ほどではないものの営業電話に対して拒否感を示されるケースもあるので、その対策を用意しておく必要があります。
既存顧客に電話をかける場合、売り込みをせず購入済みの商品や契約済みのサービスのサポートに力を入れるという選択肢もあります。直接売り込みを行わなくても、しっかりサポートを行い信頼を得れば、後々のアップセルやクロスセルの成功確率を高められます。
その他の営業手法との違い
顧客へのアプローチ手段として挙げられるテレアポとインサイドセールスと比較した場合、どのような違いがあるか解説します。
テレアポとの違い
テレアポとは電話によりアポイントをとることで、テレフォンアポインターを略した言葉です。商品やサービスを売り込むためのアポイントをとることが目的なので、電話で直接商談を行ったりはしません。テレアポは一般ユーザーや他の会社をターゲットとする営業手法の一種で、成約につなげるためには他の手法も必要となります。
インサイドセールスとの違い
インサイドセールスも他の会社に対してアプローチをかける営業手法の一種で、リード獲得が目的です。飛び込み営業のように相手方と顔を合わせて営業を行うものではなく、直接対面しない状態で行われる営業手法がインサイドセールスと呼ばれます。
必ず電話が使用されるテレアポとは異なり、ツールの選択肢が複数あるのが特徴で、代表的なツールとして挙げられるのは、MAツール、メール配信ツール、Web会議システムです。かつては、契約の話をまとめるなどの重要な商談の際には顔を合わせるのが一般的でしたが、コロナウイルスの流行以降は顔を合わせずに商談を進めるケースも増えてきました。
これからの時代に合った営業手法として定着すでに定着しつつあり、インサイドセールスに特化した人材をうまく活用することは会社の成長に欠かせません。フィールドセールスが今後再び盛り返すとしても、対面なしの営業手法が廃れていくことはないでしょう。
内製化とアウトソーシングどちらを選択するべき?
アウトバウンドに限った話ではありませんが、内製化とアウトソーシングの活用のどちらを選択すべきでしょうか。
内製化のメリットとデメリット
外部に委託せず自社で各種の営業をこなす内製化のメリットとして、経験をノウハウとして蓄積できる点が挙げられます。成功経験、あるいは失敗による改善点などを蓄積していけば、新人をその分野のスペシャリストに育てていくことも十分可能です。また、委託する場合はその分野の業務のほぼ全てを任せる必要があるので、不満を感じた場合に改善を図りにくいのですが、内製化していれば問題が起こった際に改善を図るのも容易になります。
一方で、内製化のデメリットとして挙げられるのが、第一線で活躍できる人材を育てるためには時間もコストもかかる点です。実績を残している実力者を会社に迎え入れる場合も、求人募集などに費用を投じる必要があります。時間とコストをかけても優秀な人材と巡り会えずに終わるという可能性もあり得えます。
いずれにしても、リソース不足の状態から優秀な人材を揃えようとする場合は、短期間で結果を出すのは困難です。ある程度、経営に余裕がある場合は内製化によるメリットは大きいものの、そこまで経営に余裕がない場合やすぐに結果を残したい場合は内製化を選択する選択は避けた方が無難でしょう。
アウトソーシングのメリットとデメリット
アウトソーシングを利用する場合、専門的なスキルを持つ人材に協力してもらえるため、すぐに結果が出やすいのがメリットです。何らかの理由で社内に専門的なスキルや知識を持つ人材がいなかったり、足りていなかったりする場合であっても、外部に委託すればすぐに弱点を補えます。ただし、アウトソーシングを活用する場合は自社にノウハウを蓄積できないので、内製化へと方向転換する際に苦労する可能性がある点がデメリットとなります。
アウトバウンドコールをより効果的に活用する方法
アウトバウンドコールを手掛ける会社にアウトソーシングを依頼する場合、サービスの条件面だけではなく、自社に合っているかをしっかり判断することが重要です。問い合わせへの対応などのインバウンドを得意としているところ、リード獲得などの他社への営業に定評のあるところ、規模が大きくどちらにも対応してくれるところなど、委託先候補はそれぞれ異なる特徴を持っています。特定の業界に強いという特徴を持つサービスも多いので、その点もしっかり考慮しないと結果が出ず伸び悩むことになりかねません。また、費用も見逃せないポイントで、たとえ優秀な人材を活用できるとしても負担が大きい状態が続くのはよくありません。
アウトバウンドコールを活用して自社に最適な顧客フォローを目指そう
アウトバウンドコールの概要、テレアポ・インサイドセールスとの違いや活用の方法について解説しました。メールや電話やWeb会議システムなどを駆使して他の会社に営業をかけることは、BtoBの分野で成果を上げるために必須です。BtoB営業で成果を出したいけれど、内製化するのは難しい事情がある場合は、アウトソーシングを検討してみてください。
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