
マーケティングから営業部門にホットリードを渡すための業務である「営業案件の創出(デマンドジェネレーション)」における重要なプロセスが、顧客育成(リードナーチャリング)と顧客獲得(リードジェネレーション)です。
今回は、それぞれの違いと代表的な施策について解説します。業種や事業規模を問わず、幅広い企業で利益や売上の拡大を図るうえで重要な情報となるのでぜひチェックしましょう。
目次
リードナーチャリングは顧客育成
既存の見込み顧客(リード)を育成するプロセスを「リードナーチャリング」といいます。後述するリードジェネレーションと、デマンドジェネレーションの最終プロセスである顧客選別(リードクオリフィケーション)の間にある工程であり、見込み顧客と継続的にコミュニケーションを図って購買意欲を高めることが目的となります。
購買までの検討期間が長いBtoBビジネスにおいて、適切なタイミングで情報を提供するリードナーチャリングは特に重要なプロセスと考えられます。
リードジェネレーションは顧客集客
リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するためのプロセスのことです。デマンドジェネレーションの最初のプロセスであり、効率化できればターゲットの顧客の調査、分析、管理に必要な時間の短縮につながります。また、後のプロセスである顧客育成はもちろん、最終的な顧客抽出や営業活動そのものの効率化にも効果が大きいとされています。
主なリードナーチャリングの手法と特徴
リードナーチャリングは基本的にメールやSNSなどオンラインによるコミュニケーションが主流となっています。それぞれの概要を確認してみましょう。
メール
定期的に有益な情報を発信する「メルマガ」は、BtoCだけでなくBtoBにおいても使用されることが多い手法です。また、見込み顧客に対して事前に作成したシナリオに則って、段階的に購買意欲を高める内容を記載した「ステップメール」も代表的なリードナーチャリングの手法です。MAツールのセグメント機能を活用して、特定の属性やサービスに対する熱量の顧客に向けた「セグメントメール」もあります。
SNS
ユーザーと一対一のコミュニケーションが図れるSNSは、リードナーチャリングの有効な施策としてBtoBの企業も取り組むケースが増えています。継続的なやりとりなどで顧客のファン化やブランディング、ロイヤリティの向上などが図れます。
主なリードジェネレーションの手法と特徴
リードジェネレーションの手法もリードナーチャリングと同じくオンライン・オフラインが存在します。その代表的な3つの方法を紹介します。
WEB広告
さまざまなWEB媒体を利用して自社の商品・サービスを認知してもらう手法です。新聞やテレビなどの広告よりも単価が安く、スピーディーに始められるうえ、効果を数値化しやすいためBtoBにおいても主流になりつつあります。
■WEB広告の代表的な種類
- リスティング広告:検索結果に自社サイトやLPなどを掲載する入札型の広告
- リターゲティング広告:自社サイトなどを訪問した人に告知する追従型の広告
- SNS広告:TwitterやFacebookなどのSNSに掲載する広告。細かな属性設定が可能
コンテンツマーケティング
顧客属性に合わせた情報を発信して、自社の商品・サービスの認知および集客からその先の訪問者との関係構築を目指す施策です。動画やメールなどコンテンツの種類は様々ですが、自社で運用するオウンドメディアによる情報発信が主流となっています。
イベントや展示会の開催
外部展示会・自社の展示会・セミナーなども一度にたくさんの名刺や潜在顧客の情報を得られる有用な施策です。オフラインが主流ですが、最近ではオンラインのセミナー(ウェビナー)や展示会も開催されています。
リードナーチャリング・リードジェネレーションのどちらも継続的な取り組みが不可欠
リードナーチャリングとリードジェネレーションについて解説しました。どちらも効率的に商談を創出するためには欠かせない取り組みですが、短期ではその効果を得ることは困難です。継続的に取り組んで改善し続けることが必要なため、しっかりと事前に計画を策定して適切な人材を配置して運用する必要があるでしょう。オンラインアシスタントサービス「セリーズ(Selly-s)」ではリードナーチャリング・リードジェネレーションの各作業に対応した人材をスピーディーにアサインすることが可能です。マーケティングの導入や改善に取り組む際は、ぜひご検討ください。