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インサイドセールスのアウトソーシングを成功させるには?失敗事例と解決策を紹介

テレワークの普及と共にインサイドセールスが注目され導入を検討している企業が増えてきています。しかし、自社でインサイドセールスの部門を立ち上げる場合、営業の効率化や成約率の向上が見込まれる半面、様々な課題が浮上します。そんな時に、検討したいのがインサイドセールスのアウトソーシングです。
今回は、インサイドセールスのアウトソーシングを成功させる秘訣について、失敗事例とその解決策の紹介も合わせて解説します。

インサイドセールスのアウトソーシングが必要な理由

インサイドセールスを内製化する場合、人員の確保やツールの導入、ノウハウ不足など様々な課題が出てきます。まずは、インサイドセールスのアウトソーシングがどうして必要なのかを説明します。

理由① 営業活動をコア業務に専念させるため

営業部門の慢性的な課題の一つが、営業担当者がコア業務に専念できる環境作りが難しいという点です。営業活動は、顧客リストの作成からアポイント獲得、商談、アフターフォロー、それらに付随する細かな作業など、その業務範囲は広く多岐に渡ります。そのため、ほとんどの企業で慢性的な営業のリソース不足が問題になっています。
そのため、インサイドセールスのアウトソーシングを導入することは、自社の営業担当者が商談と受注に集中できる環境を整えられるという点で必要な施策と言えるでしょう。

理由② コスト削減のため

自社でインサイドセールスを立ち上げる場合、それに伴う設備や人材などの固定費が発生します。さらにインサイドセールスをうまく軌道に乗せるためには準備期間も合わせるとかなりの時間と労力を費やすことになるでしょう。もし、それらをアウトソーシングでカバーできるとしたら、設備や人材を抱え込むリスクを軽減し、固定費になるはずだった予算を変動費として抑えることでコスト削減に繋げることができます。また、新たな人材の採用や育成にかける時間も削れるため、インサイドセールスの立ち上げを最短にすることが可能です。

理由③ プロの力を借りて確実に実績を出すため

インサイドセールスのアウトソーシングによって、営業のプロによる新たな拡販の展開が期待できます。営業担当者が営業フローのすべてを1人で行おうとすると、どうしても時間が足りずに限られた範囲での新規開拓や商談獲得となってしまいますが、アウトソーシングを導入することで時間の確保とともに今まで自社だけでは気が付かなかった視点でのアプローチが可能となります。その結果、商談獲得を増やすだけでなく自社商材の新たな販路やサービスの創出機会に繋がります。

★インサイドセールスの立ち上げに必要なことについてこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。

インサイドセールスの立ち上げに必要なこととは?覚えておくべきポイント3つを解説

インサイドセールスをアウトソーシングする場合の課題

インサイドセールスのアウトソーシングをする際の知っておくべき課題を紹介します。

フィールドセールスとの連携や調整が必要

インサイドセールスの導入によって商談数が増えることは成果の一つとなりますが、成約に繋がらない確度の低い商談を量産してしまっては、営業効率化の役割を果たしているとは言えません。リードナーチャリングが足りなかったりや商材インプットが不十分で効果的な提案ができない、そもそものシナリオ設計が合っていないなどが原因として挙げられます。アウトソーシングを導入する場合、確度の高い商談を生み出すために、営業部門、マーケティング部門と支援会社が顧客の状況を共有して的確なフィードバックを行いながら改善できるよう、相互に連携する仕組み作りが重要になります。特に立ち上げの際には、最適な運用にできるまでに様々な調整が発生するため、連携にも工数がかかることを理解しておく必要があります。

営業活動のマネジメントが難しい

自社でインサイドセールスを運用する場合も、アウトソーシングする場合もどちらにも言えることですが、営業活動は個人のスキル頼みにしてしまうことで、活動内容や進捗具合の共有がうまくできずに、チームで改善していくことも難しくなります。指標となるスケジュールを適宜更新し、インサイドセールス全体の流れを標準化することが重要になります。そのためにも正確に活動のデータを蓄積して分析できるツールの存在は欠かせませんし、支援会社に丸投げするのではなく企業担当者も分析の内容を把握できるようにしておく必要があります。

インサイドセールスのアウトソーシングでよくある失敗事例

インサイドセールスのアウトソーシングは企業にとってメリットも多いですが、いざ導入をしてみると、認識のズレや準備不足のために短期間で解約に至ってしまうケースも多いようです。導入を検討の際には、どのような要因で失敗してしまうのかも知っておくとよいでしょう。

失敗事例①インサイドセールス導入の体制が整わずにスタートさせる

A社はMAツール導入のタイミングで、インサイドセールス支援を導入しました。自社でMAツールの初期構築を進めながら、架電やメルマガをアウトソースする計画でしたが、MAツールの構築がスムーズに進まず、支援会社は架電のみの稼働となってしまいました。
通常MAツールからメール機能も活用し、メルマガや架電から確度が高いリードを抽出します。そこからさらに個別メールを送付するなど、架電とメールを並行して進めます。インサイドセールスはMAツールの活用シーンが多いため、構築が進んでいない場合、支援範囲が限られてしまい思うような成果が得られません。
その結果、このプロジェクトはMAツールの構築完了後に、再度インサイドセールスを導入検討することとなり短期間でプロジェクトが終了しました。

失敗事例②稼働準備(オンボーディング)とプロジェクト期間の認識のズレ

社内でインサイドセールスを運用していたB社ですが、営業リソース不足のため支援会社に依頼を決めました。スモールスタートを目指していたため、社内で予め作成していたフローチャートやトークスクリプトを提供し、支援会社には情報のインプットをメインに準備を進めてもらうことにしました。フローやトークスクリプトの作成からスタートするプロジェクトの場合、企業側と支援会社が密にコミュニケーションを取ることができるため、足並みをそろえて架電をスタートさせることができます。ですが、このプロジェクトの場合、コミュニケーションの時間を省略し業務フローの認識のすり合わせが不足してしまったことが原因で、準備期間が想定よりも伸びてしまい稼働開始も遅れてしまいました。
その結果、支援会社はB社が求めていた短期間でインサイドセールスの成果を上げることができずにプロジェクトは終了してしまいました。

インサイドセールスのアウトソーシングを成功に導く4つのコツ

それでは、上記の失敗事例を参考に、インサイドセールスのアウトソーシングを成功に導くコツを4つ紹介します。

アウトソーシングの導入目的と役割を明確にする

インサイドセールスのアウトソーシングを検討する場合、何のために導入するのか、そのためにどのように運用していきたいのかビジョンを明確にすることが重要です。インサイドセールス自体の特性を理解したうえで、自社に合った運用方法を検討したうえで、支援会社に対しする役割を明確に定義しておきます。さらに、アプローチ数やアポイント獲得件数、それに付随したメルマガ件数など目的に応じた目標を数値化しておくことで、アウトソーシングの導入とその後の運用をスムーズに進めることができるでしょう。

長期的な体制の継続を見据える

インサイドセールスのアウトソーシングを依頼する際に、できれば短期間で試してみたいと考える担当者も多いようですが、インサイドセールスの運用をスタートして短期間で成果を出すことは難易度の高いことであると把握しておく必要があります。営業フローのどの範囲をアウトソースするかにも寄りますが、だいたいは営業組織全体のフローを洗い出したり、連携方法やオペレーションを再構築する必要があり、その仕組みの最適化のためには多くの時間や労力を費やすことになります。また、運用をスタートしてからもすぐにアポイント獲得ができる場合もあれば、リードナーチャリングで時間をかけて取り組むパターンもあります。
インサイドセールスは短期間ですぐに成果が出るものではなく、中長期的に取り組むことで効果がでる施策であることを理解し置きましょう。そのうえで、支援会社を選ぶ際はサービスの特色を吟味して選ぶことをオススメします。

プロジェクトスケジュールの共有

インサイドセールスは成果を出すのに時間がかかるとしても、続けている割には成果が出ない、今はどのフェーズなのか、など進捗具合に不安を感じることがあるかもしれません。中長期的に取り組む中で実際にどのような取り組み方をするか、具体的にスケジュールの共有をしてもらうことでその不安を払拭できます。
インサイドセールスの運用を始める前には、商材理解やトークスクリプト作成、メールテンプレートの作成など入念な準備が必要です。そして稼働の際には、対象の選定から架電のタイミング、その後のメルマガの内容などをスケジューリングしてから実施するため、その内容を企業側と支援会社で共有することで、進捗や成果に対する認識の違いをなくし運用を軌道にのせることが可能になります。

最適なコミュニケーションの設計

インサイドセールスをアウトソーシングする場合、依頼する側とされる側の適切なコミュニケーションを設計し、自社のオペレーション体制を整えることが非常に重要になります。対象の顧客情報、課題や目標、セミナーなどのイベント開催情報やその反応など、支援会社に対して適切な情報を提供できれば、確度の高い見込み顧客へ適切なアプローチが可能になります。また、支援会社からは、インサイドセールスの活動内容を適宜共有をしてもらうことで、成果に対する評価や改善点を判断しやすくなります。具体的には、電話の際の録音記録やトークスクリプト、アプローチの経過報告などの共有を依頼するとよいでしょう。
全てを支援会社頼みにせず、適切なコミュニケーションを取り定期的なフィードバックの機会を作ることが、インサイドセールスのアウトソーシングを成功させるコツです。

社内の体制を整えてアウトソーシングを成功させよう

インサイドセールスのアウトソーシングを成功させるコツについて、失敗事例とその改善策も合わせて解説しました。インサイドセールスは目標達成のために顧客育成も含めて行うため、成功させるまでに時間のかかる戦略であり、それをアウトソーシングする場合は、社内の体制を整える必要があります。そうすることで、適切なアプローチと成果を生み出すことができるでしょう。

オンラインアシスタントサービス「セリーズ(Selly-s)」では、新規問合せ対応や商談に繋がる見込み顧客の発掘、既存顧客のフォローなどワンストップで対応いたします。インサイドセールスの導入や外注を検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。

この記事の投稿者

冨澤 まどか
株式会社ビズリンクスが運営する営業オンラインアシスタントサービス「セリーズ」の統括マネジャー。
BtoBビジネスの集客、インサイドセールス、商談など、営業支援会社ならではのノウハウをお届けします。
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